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頸動脈内amylobarbitone注,他
A modification of the intracarotid amylobarbitone test; Findings about speech and consciousness.,他
Serafetinides E. A.
,
Hoare, R. D.
,
Driver, M. V.
pp.472
発行日 1964年6月1日
Published Date 1964/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201652
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- Abstract 文献概要
左ききの患者の脳手術では言語の優勢半球を定めておく必要がある。原病巣の明らかでないてんかんで,発作性に言語障害Fがおこるときも同様である。その目的で和田氏の総頸動脈内amylobarbitone注入法が工夫され広く用いられている。著者はGuy's-Maudsley脳外科で和田法を改変し,2.5%amylobarbitone 1cc (10秒),ついで10%液1cc (5秒),5%液1cc (5秒)という方式で,半麻痺・言語不能・意識喪失がおこつたら注射をやめる。ついでHypaqueで脳動脈写。30分すると回復するので,つぎに反対側の総頸動脈で同じ操作を行なつた。この改変法でみると,右ききは5例とも左半球優勢,左ききは右ドミナント3,左ドミナント2,左右に言語調節があると解されるもの2(計7例)である。この左右両側型は一側注射で言語不能にはならない。意識は,ドミナント側注射でまつたく消失13例,存続2例。非ドミナント側注で消失3,不変13例。両側型の意識は右側注で消失3,左側注で消失3例。いいかえるとspeech—dominantの半球に注射されると大部分が意識も失つたということになる。非ドミナント側の注射では意識を失うこともはるかに少なく,消失の継続もずつと短かかつた。こういつた事実はまだ報告されていない新知見で,言語機能にはドミナント半球の中枢と上部脳幹(Penfield, W.: Speech and Brain Mechanisms, Princeton, 1959.)との間に密な相互関連があり,そのために,Speech—dominant半球は意識に関してもドミナントであると解される。
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