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特集 低体温法
〔7〕脳外科における低体温法の研究—表面冷却法の限界温度の決定について
STUDIES ON HYPOTHRMIA IN NEUROSURGERY
卜部 美代志
1
,
山本 信二郎
1
,
坪川 孝志
1
,
宮永 盛郎
1
,
菊地 誠
1
,
角家 暁
1
,
向 永光
1
,
太田 陽一
1
,
関 征夫
1
M. Urabe
1
,
S. Yamamoto
1
,
T. Tsubokawa
1
,
M. Miyanaga
1
,
M. Kikuchi
1
,
S. Kadoya
1
,
N. Mukai
1
,
U. Ota
1
,
M. Seki
1
1金沢大学医学部第1外科教室
1The 1st Dept. of Surgery, Kanazawa Univ. School of Medicine
pp.1104-1106
発行日 1962年12月1日
Published Date 1962/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406201381
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脳外科において低体温を有効に活用するためには,低体温の3大効果である脳代謝の抑制,脳腫脹の防止,脳の被刺激性の抑制が最も効果を発揮する温度,すなわち至適温度を適用することが必要である。この考えに基づき脳外科で利用されている表面冷却法について著者らは雑種犬45頭を用いて実験的に至適温度を決定し,臨床に応用して好成績を得たので報告する。
脳腫脹の面を脳脊髄液圧,静脈圧,肺動脈圧の3者についてみると(第1図),直腸温30〜27℃までは急激に低下するが,27℃以下では低下度が減少する。のみならず静脈圧,肺動脈圧は24〜25℃でふたたび上昇傾向を示すことが多い。
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