Japanese
English
腦腫瘍1
非定型Craniopharyngiomaの臨床
Atypical Craniopharyngiomas. Clinical Case Report.
中田 瑞穗
1
Nakata, Mizuho
1
1新潟醫科大學外科教室
1Niigata Medical Univ.
pp.1-7
発行日 1950年1月1日
Published Date 1950/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1406200080
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Craniopharyngiomaに關してはすでに多数の報告があり,その病理組織學的事項や本態に關して今更こゝで述べる必要もないので,それ等については一切省略する。
表題に非定型と云う言葉を用いたが,これはCraniopharyngioma (以下「ク」腫と略記する)が頭蓋内腫瘍として腦外科醫に診斷され治療される場合,その過半数は下垂體腺腫其他の視束交叉部に近接して生ずる一群の疾患の特色として,所謂視束交叉症候群(Chiasmasyndrom)即ち原發性視束萎縮と兩側性耳側半盲を主徴とする事實及び,頭蓋内に發育する本腫瘍の共他の特色として屡々腫瘍に石灰沈着を示すことや視床下障碍としての性徴發育に及ぼす變化,尿崩症,肥胖或は削痩,更に又下垂體腺腫が大體成人の腫瘍なるに對し「ク」腫は幼,少,青年に頻發するというような特色を擧げ,それを先づ定型的の「ク」腫とするならば,全くそのような診斷根據的特色を示さないものを指す意味で非定型「ク」腫と表現したのである。
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