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短報
反射性交感神経性ジストロフィーへの無けいれん通電療法の適用
The Application of Modified Electroconvulsive Therapy to Reflex Sympathetic Dystrophy
木村 哲也
1,2
,
坂本 英史
2
,
矢吹 すみ江
2
,
野田 寿恵
2
,
秋山 剛
2
Tetsuya KIMURA
1,2
,
Hideshi SAKAMOTO
2
,
Sumie YABUKI
2
,
Toshie NODA
2
,
Tsuyoshi AKIYAMA
2
1名古屋大学医学部精神科
2関東逓信病院精神科
1Department of Psychiatry, Nagoya University School of Medicine
2Department of Psychiatry, Kanto Teishin Hospital
キーワード:
Reflex sympathetic dystrophy
,
Modified ECT
,
Major depressive disorder
,
Pain
Keyword:
Reflex sympathetic dystrophy
,
Modified ECT
,
Major depressive disorder
,
Pain
pp.297-299
発行日 1999年3月15日
Published Date 1999/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405904733
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反射性交感神経性ジストロフィー reflex sympathetic dystrophyは,四肢の骨折,捻挫,打撲などの損傷後,①激痛(灼熱痛),②交感神経症状(浮腫,発汗異常,皮膚温度変化),③局所栄養障害(皮膚菲薄化,骨萎縮),④機能障害(関節拘縮),⑤知覚異常(アロディニア,知覚過敏)といった様々な症状を呈する疼痛性症候群である。痛みは骨折などによる損傷だけでは説明がつかないほど激烈であり,またその神経支配領域を越えて広がる。一般に難治性で,決定的な治療法がなく,治療に非常に難渋する。また,激しい痛みが長期にわたるため,抑うつ,不安などの精神症状が伴いやすい。
都立荏原病院の土井らのグループはRSDなどの神経因性疼痛に対して,無けいれん性通電療法(modified electroconvulsive therapy;mECT)が有効であることを学会報告している1,2)。今回我々は,受傷前に精神疾患の既往がなく,長期にわたる痛みの後に大うつ病性障害が発現し,交感神経ブロックなどのペイン科での治療がほとんど無効であった反射性交感神経性ジストロフィーの2症例に対し,本人の書面による同意のもと,mECTを施行した。この2症例について報告する。
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