Japanese
English
研究と報告
精神分裂病者・家族の属性別にみたEE(Expressed Emotion)の特徴
The Ascriptive Feature of Expressed Emotion in the Family with Schizophrenics in Japan
大島 巌
1
,
伊藤 順一郎
2
,
柳橋 雅彦
2
,
岡上 和雄
3
Iwao OSHIMA
1
,
Junichiro ITO
2
,
YAGIHASHi Masahiko
2
,
Kazuo OKAGAMI
3
1東京都立大学社会福祉学科
2千葉大学医学部神経精神医学教室
3中央大学法学部
1Department of Social Welfare, Tokyo Metropolitan University
2Department of Psychiatry, School of Medicine, University of Chiba
3Faculty of Law, Chuo University
キーワード:
Schizophrenia
,
Family
,
Expressed emotion
,
Ascriptive feature
Keyword:
Schizophrenia
,
Family
,
Expressed emotion
,
Ascriptive feature
pp.1234-1243
発行日 1994年12月15日
Published Date 1994/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903778
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【抄録】 精神分裂病の再発予測因子として知られるEE(Expressed Emotion)の形成要因とEEの概念的実質を解明する取り組みの第1段階として,精神分裂病者本人と家族の属性別に現れるEE分布の特徴を検討した。その結果,下位尺度の「批判」は,本人属性として経過の慢性化や経過の不良性,社会適応状態の悪さと関連しており,「巻き込まれ」は,経過年数の短さや基本的な生活管理にかかわる社会適応度の低さが関与していた。一方,家族属性としては,家族続柄別にEEの分布が異なるとともに,EEと再発の関連に続柄間の差異が認められた。従来研究で重要性が指摘されてきた家族資源については,「批判」が家族外の援助者数の少なさや社会階層と関連していたが,その他の関連性は明確にされなかった。これらの結果をEE形成要因との関連で考察するとともに,今後の検討課題を明らかにした。
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