Japanese
English
研究と報告
医療機関における精神分裂病家族教室の効果—生活者としての家族機能に焦点を当てて
The Effects of Family Interventions for the Patients with Schizophrenia in Medical Facilities: Focusing on the relatives' functioning to live their own lives
牧尾 一彦
1
,
西尾 雅明
1
,
小原 聡子
2
,
大島 巌
3
,
伊藤 順一郎
4
Kazuhiko MAKIO
1
,
Masaaki NISHIO
1
,
Akiko OBARA
2
,
Iwao OSHIMA
3
,
Junichiro ITO
4
1東北大学医学部精神科
2宮城県立名取病院
3東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野
4国立精神・神経センター精神保健研究所
1Department of Psychiatry, Tohoku University School of Medicine
2Miyagi Prefectural Natori Hospital
3Department of Mental health, Tokyo University Graduate of Medicine
4Mental health Research Institute, National Center of Neurology and Psychiatry
キーワード:
Schizophrenia
,
Family
,
Psycho-education
,
GHQ
,
Distress in Daily Life Score
Keyword:
Schizophrenia
,
Family
,
Psycho-education
,
GHQ
,
Distress in Daily Life Score
pp.841-847
発行日 2001年8月15日
Published Date 2001/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902471
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【抄録】 精神分裂病患者を抱える家族は,患者を支える存在であると同時に,社会的圧力にさらされるという意味で,二重の負担を強いられている。近年そうした家族への介入が患者の福祉を目的とするのみならず家族の福祉にも寄与するべきものとして明確に認識されつつあるのは当然の趨勢と言わねばならない。しかし,家族自身に焦点を当て,家族介入がどのような家族にどのように有効であるのかを検討した研究はなお少ない。今回我々は1996年9月から1997年2月にかけて全国の7医療施設において行われた全国精神障害者家族会連合会(以下,全家連)の家族支援プログラムモデル事業に参加した精神分裂病患者の家族を対象とし,家族教室の家族に対する効果につき解析を行った。結果として,罹病期間の長短によって家族教室の効果の及ぶ側面が異なることが認められ,家族支援は,罹病の早期から始められることが支援の有用性を高めることが示唆された。
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