動き
「第1回日本産業精神保健学会」印象記
島 悟
1
1東京経済大学
pp.1222-1223
発行日 1994年11月15日
Published Date 1994/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903775
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1994年6月18日,第1回の日本産業精神保健学会が,慶應義塾大学精神神経科学教室教授浅井昌弘大会長のもとに,慶應義塾大学医学部で開催された。本学会は1993年11月15日の発起人会で設立されたものであり,その趣意書に謳われているように,精神科医,心療内科医,産業医,産業看護職,心理職,ケースワーカー,衛生管理者など多職種からなる企業内外のメンタルヘルス担当者間の有機的連携を図ることを,その目的の1つとした学際的な学会であることが特徴的である。
当日は,梅雨の中休みの晴天で蒸し暑かったが,288名の参加者を数えた。大会長の開会の辞に引き続いて,午前中,2会場に分かれて一般演題30題が口演されたが,いずれの会場においても活発な討論がなされ熱気にあふれていた。比較的精神科医の発表が多かったが,多職種のスタッフが共同演者に名を連ねており,また衛生・公衆衛生の専門家や看護職の発表も行われた。一般演題をテーマによって分類すると,うつ病を中心とする気分障害が8題,精神健康に関するものが8題,神経症・心身症が7題,アルコール関連問題が4題,精神障害全般が3題であった。
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