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第1回アジア睡眠学会・第19回日本睡眠学会合同会議は,1994年6月15,16両日東京のアルカディア市ヶ谷(私学会館)で開催された。アジア睡眠学会は国立精神・神経センター名誉総長の大熊輝雄氏が会長を務められ,日本睡眠学会は世話人として大熊氏と国立精神・神経センター武蔵病院長高橋清久氏,同精神保健研究所部長の大川匡子氏が運営に当たられ,合同会議全体の事務局長を高橋清久氏が担当された。本会議はFounding Congress of the Asian Sleep Research Society in Association with 19th Annual Meeting of the Japanese Society of Sleep Researchと名づけられているように,アジア睡眠学会の設立大会を,日本睡眠学会の年次学術集会に合わせて開催したものである。
我が国の睡眠研究がアメリカ,ヨーロッパと並んで活発に行われていることは,内外に認められているところであるが,近年,他のアジア諸国の中でも睡眠への関心が高まってきており,中国,韓国,インド,香港には睡眠学会がすでに設立されている。こうした状況を反映して,1991年の第16回日本睡眠学会で,世話人の東京医科歯科大学井上昌次郎教授らにより,「アジア睡眠学会設立を考える」という円卓会議が我が国をはじめ中国,韓国,インド,シンガポール,香港の6カ国が参加して開かれた。これを受けて日本睡眠学会内に国際交流関連小委員会(融道男委員長)が設けられ,アジア睡眠学会設立に向けて拍車がかかった。翌1992年9月,インドのニューデリーで開かれた「睡眠・覚醒に関する国際カンファレンス」(会長V.M.Kumar教授)において,10カ国から成るアジア睡眠学会設立準備委員会が開かれて本学会の正式な設立が決定され,その創立大会,つまり第1回アジア睡眠学会を1994年東京で,日本睡眠学会定期学術集会と合同で開催することが決定されたのである。
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