動き
「第33回日本心身医学会総会」印象記
渡辺 直樹
1
1聖マリアンナ医科大学神経精神科
pp.1028-1029
発行日 1992年9月15日
Published Date 1992/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903319
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第33回日本心身医学会総会が,1992年6月5日と6日の両日に札幌市教育文化会館において行われた。北海道大学医学部精神医学教室山下格教授の会長による主催であった。事務局によると参加者は第1日目864名,第2日目314名で,計1,178名であった。講演およびポスター展示に6会場が用意され,会長講演,特別講演のほかシンポジウム2題,パネル3題が企画された。応募による一般演題とシンポジウム関連演題は,全部で378題に上った。そのうち101題がポスター展示であった。
会長講演は「心身医学の生理学的基礎」と題して行われ,これまでの諸研究を振り返り,心理社会的因子(ストレス)から器質的ないし機能的障害に至るまでにどのような生理的変化が生ずるのかを総括し,将来の展望を示したものであった。研究の進歩に伴い,中枢神経,自律神経,内分泌機能は生化学的に区別しがたく,免疫や消化などのような身体機能にも中枢・自律系や多数のホルモンが,フィードバック機構を含めて相互に関係しており,これらと心理社会的因子との関連が今後の追求課題とされた。
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