Japanese
English
特集 向精神薬の見逃されやすい副作用と対策
抗うつ薬の循環機能障害
Cardiovascular Effects of Tri-(Tetra-) cyclic Antidepressant
上島 国利
1
,
石福 行人
1
Kunitoshi Kamijima
1
,
Yukihito Ishifuku
1
1杏林大学精神神経科
1Department of Neuropsychiatry, Kyorin University School of Medicine
pp.245-251
発行日 1990年3月15日
Published Date 1990/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902804
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抗うつ薬の心機能に与える影響については,過量服用により様々な心機能障害が出現し,重篤な結果を招くことから,注目されてきた。常用量を服用している限りは,臨床的に問題となる副作用は少ないが,心疾患を持つうつ病や,老人に投与する際には,細心の注意が必要である。わが国の高齢化社会は急速に進行しており,老人うつ病の受診者も増加している。臨床家が,この問題に正しい認識を持ち,これらの患者に対応することが望まれている。
本項では,現在最も使用されることの多い三(四)環系抗うつ薬に限って,その循環機能に与える影響を概観した。
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