合併増大号 今月の臨床 みんなで診る更年期からの女性の健康―多彩なアプローチを知ろう
治療編 : 実施するうえでのポイント
更年期障害への抗うつ薬治療
菊山 裕貴
1,2
,
西 将輝
1,2
,
髙田 恭輔
1,2
,
金沢 徹文
1
1大阪医科薬科大学医学部神経精神医学教室
2大阪精神医学研究所新阿武山病院
キーワード:
更年期
,
エストロゲン
,
セロトニン
,
うつ病
,
抗うつ薬
Keyword:
更年期
,
エストロゲン
,
セロトニン
,
うつ病
,
抗うつ薬
pp.110-114
発行日 2025年1月10日
Published Date 2025/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698650790010110
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●日本において更年期にあたる45〜54歳の女性の気分障害患者総数は,厚生労働省患者調査によると2017年の15.2万人から2020年の22.1万人へと3年で45%も増加している.
●若年女性ではestrogen receptor alphaへの刺激の増大がうつ病に関与し,更年期以降の女性ではestrogen receptor betaへの刺激の減弱がうつ病に関与する.
●estrogen receptor betaへの刺激の減弱はセロトニン産生量の減少をもたらすため,更年期以降の女性のうつ病にセロトニンを増加させる薬剤である抗うつ薬を使用することは効果面では理に適っている.
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