Japanese
English
研究と報告
抗てんかん薬療法中に高アンモニア血症と昏睡を来したてんかんの1症例
A Case of Epilepsy Accompanied by Hyperammonemia and Coma during Anticpileptics Therapy
末吉 利行
1,2
,
宮里 好一
1
,
小椋 力
1
,
西平 竹夫
3
,
豊永 一隆
3
,
玉城 聡
3
Toshiyuki Sueyoshi
1,2
,
Yoshikazu Miyazato
1
,
Chikara Ogura
1
,
Takeo Nishihira
3
,
Kazutaka Toyonaga
3
,
Satoshi Tamashiro
3
1琉球大学医学部精神神経科学講座
2現所属:国立療養所琉球病院
3沖縄県立中部病院内科
1Department of Neuropsychiatry, School of Medicine, University of the Ryukyus
2National Sanatorium Ryukyu Hospital
3Department of Internal Medicine, Okinawa Chubu Hospital
キーワード:
Coma
,
Hyperammonemia
,
Epilepsy
,
Valproic acid
Keyword:
Coma
,
Hyperammonemia
,
Epilepsy
,
Valproic acid
pp.1067-1070
発行日 1986年9月15日
Published Date 1986/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204217
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抄録 抗てんかん薬療法中に,高アンモニア血症と昏睡を来したてんかん患者の1例を報告した。肝障害などの臓器障善はなかった。抗てんかん薬は,一日量としてバルプロ酸ナトリウム(VPAと略す)800mg,カルバマゼピン400mg,フェニトイン150mgなどが与薬され,血中濃度は治療有効濃度内,あるいはそれ以下であった。高アンモニア血症と昏睡の原因は,VPAと考えられたが,併用されていた他の抗てんかん薬の影響も否定できないと思われた。脳波は,全般性で高振幅の徐波が律動的に出現しており,三相波に近い波形も一部に認められた。高アンモニア血症と昏睡の出現機序について考察し,抗てんかん薬療法時,とくにVPAを使用する際の注意点を述べた。
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