Japanese
English
研究と報告
血糖コントロールにより精神症状が改善したNIDDMの1例
A Case of Non-insulin Dependent Diabetes Mellitus with Depression Improved by Glycemic Control
長峯 正典
1
,
武田 敏伸
1
,
児玉 芳夫
2
,
佐野 信也
2
,
野村 総一郎
2
Masanori NAGAMINE
1
,
Toshinobu TAKEDA
1
,
Yoshio KODAMA
2
,
Shinya SANO
2
,
Soichiro NOMURA
2
1自衛隊阪神病院精神科
2防衛医科大学校精神科学講座
1Psychiatric Service, JSDF Hanshin Hospital
2Department of Psychiatry, National Defense Medical College
キーワード:
Diabetes mellitus
,
NIDDM
,
Depression
,
Glycemic control
Keyword:
Diabetes mellitus
,
NIDDM
,
Depression
,
Glycemic control
pp.425-429
発行日 2002年4月15日
Published Date 2002/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902626
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【抄録】 今回我々は,抑うつ症状などの精神症状を呈して入院となり,抗うつ薬を使うことなく血糖コントロールにより精神症状が改善したnon insulin dependent diabetes mellitus(NIDDM)の1症例を経験した。この患者は糖尿病に関する知識も乏しく,かかりつけの内科においても厳密な血糖コントロールはなされておらず,血糖コントロールが不良(HbA1C 9.4)であった。糖尿病性低血糖による行動の異常は,精神科領域においては症状性精神病として広く知られており,内科領域でも糖尿病患者に抑うつ症状が合併しやすいことが知られているもののそのメカニズムを含めて不明な点が多く,診断の位置づけは判然としていない。
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