Japanese
English
研究と報告
フェニトイン長期投与により小脳萎縮を呈したと思われるてんかんの1症例
A Case of Epilepsy with Cerebellar Atrophy Following Phenytoin Therapy
早川 正樹
1
,
植田 勇人
1
,
三山 吉夫
1
Masaki HAYAKAWA
1
,
Yuto UEDA
1
,
Yoshio MITSUYAMA
1
1宮崎医科大学精神科
1Department of Psychiatry, Miyazaki Medical College
キーワード:
Epilepsy
,
Phenytoin
,
Cerebellar atrophy
Keyword:
Epilepsy
,
Phenytoin
,
Cerebellar atrophy
pp.1175-1180
発行日 2000年11月15日
Published Date 2000/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405902319
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
【抄録】 フェニトイン(PHT)投与中に,小脳萎縮を呈したと思われるてんかんの1症例を経験した。本症例の経過報告とともに,PHTと小脳萎縮発生との関係や小脳失調を呈したてんかん患者に対する抗てんかん薬(AED)の使い方を考察した。すなわち,①急性中毒症状の出現と精神活動に注意し,単剤療法と適切な投与量を常に検討する。②PHTは血中濃度が中毒値以下でも小脳失調を主体とする不可逆的変化を生じることがある。てんかんの治療上,AED使用においては日常生活能力を低下させないよう心がけ,場合によっては主剤とみなされるAEDの変更が必要となる。
Copyright © 2000, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.