Japanese
English
特集 性差と精神医学—なぜ頻度や重症度に差があるのか
性の多様性を考慮した精神医療
Psychiatry for Gender Diversity
小澤 寛樹
1
,
楠本 優子
1
Hiroki Ozawa
1
,
Yuko Kusumoto
1
1長崎大学医学部国際・地域精神健康科学分野
1Department of Glocal Mental Health Science, Nagasaki University School of Medicine, Nagasaki, Japan
キーワード:
性の多様性
,
gender diversity
,
性のアイデンティティ
,
gender identity
,
差別・偏見
,
discrimination and prejudice
Keyword:
性の多様性
,
gender diversity
,
性のアイデンティティ
,
gender identity
,
差別・偏見
,
discrimination and prejudice
pp.18-23
発行日 2024年1月15日
Published Date 2024/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405207163
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抄録
性に関する精神医療は多角的な課題を内包している。科学的研究は進展しているものの,未解決の問題が山積している。映画やメディアは社会的認識を形成し,日本の法的環境も変化しており,トランスジェンダーの法的保障が進んでいる。診療場面での安全な環境設定には開かれたコミュニケーションの役割が大きい。治療者自身のスティグマとバイアス(先入観)が治療に大きな影響を与えるため,自己の忌避したい側面にさえ慧眼を持つことと継続的な研鑚が必要である。これらの要素は相互に絡み合い,複雑な問題を生むが,多角的なアプローチとレジリエントな研究がより効果的な治療につながると考える。
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