Japanese
English
特集 認知症診療の新潮流—近未来の認知症診療に向けて
近未来の認知症診断における神経画像検査
Near-futuristic Neuroimaging for the Diagnosis of Dementia
安野 史彦
1
Fumihiko Yasuno
1
1国立長寿医療研究センター精神科
1Department of Psychiatry, National Center for Geriatrics and Gerontology, Obu, Japan
キーワード:
ポジトロン断層撮像
,
positron emission tomography
,
PET
,
アミロイドβ
,
amyloid β
,
Aβ
,
タウ
,
tau
,
αシヌクレイン
,
α-synuclein
,
TDP-43
,
TAR DNA-binding protein of 43 kDa
Keyword:
ポジトロン断層撮像
,
positron emission tomography
,
PET
,
アミロイドβ
,
amyloid β
,
Aβ
,
タウ
,
tau
,
αシヌクレイン
,
α-synuclein
,
TDP-43
,
TAR DNA-binding protein of 43 kDa
pp.859-866
発行日 2022年6月15日
Published Date 2022/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206673
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抄録 Positron emission tomography(PET)は,陽電子放出核種で標識した放射性薬剤を体内に投与し,その分布を断層画像に撮像することにより,生体の機能情報を非侵襲的に定量できる診断技術である。PETにおいて,認知症の原因となる病的蛋白質凝集体に結合する放射性薬剤を用いることで,それらの生体内における定量が可能になる。本稿において,アミロイド,タウイメージングを中心に,これまでの開発過程と,それを用いた研究について概観し,その日常診療にもたらす可能性について言及した。また,αシヌクレイン/TDP-43イメージングの開発についても記述を行った。近未来の認知症診療においては,血液バイオマーカーを用いたマススクリーニングを実施の上で,必要性を認めた患者に対して,PETイメージングによる精密診断がなされる診療システムの構築が期待される。
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