Japanese
English
特集 認知症診療における精神科医の役割を再考する
重度認知症患者デイケアにおける精神科診療
Psychiatry in Day-care for Severe Dementia Patients
玉井 顯
1
,
寺川 智浩
1
Akira Tamai
1
,
Tomohiro Terakawa
1
1医療法人敦賀温泉病院
1Tsuruga Onsen Hospital, Tsuruga, Japan
キーワード:
重度認知症患者デイケア
,
day-care for severe dementia patients
,
精神科診療
,
psychiatry
,
認知症の行動・心理症状
,
behavioral and psychological symptoms of dementia
,
BPSD
,
認知症緩和ケア
,
palliative care for dementia
,
認知症の行動観察評価
,
action observation sheet
,
AOS
Keyword:
重度認知症患者デイケア
,
day-care for severe dementia patients
,
精神科診療
,
psychiatry
,
認知症の行動・心理症状
,
behavioral and psychological symptoms of dementia
,
BPSD
,
認知症緩和ケア
,
palliative care for dementia
,
認知症の行動観察評価
,
action observation sheet
,
AOS
pp.1197-1204
発行日 2021年8月15日
Published Date 2021/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206424
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抄録 重度認知症患者デイケアでの精神科診療の特徴は,1つには,より生活レベルに近い場面(送迎中,食事中,レクリエーション中などを含むADLや人間関係)すべてが診療に通じ,観察,診察,治療,予防ができる点である。2つ目は,多くの専門職でより総合的に一人の患者をチームとして診ることができる点である。患者ばかりでなく家族のカウンセリングも重要である。患者家族やスタッフが認知症の知識,理解を得て,対応の仕方を習得することによりBPSDの程度も軽減し,新たなBPSDの予防にも繋がる。また,家族のストレス度を知ることによって,虐待を未然に防ぐことが可能となる。
重度認知症患者デイケアは,チームとして患者・家族と向き合い伴走する医療である。さらには,意思決定能力低下が進む前に,早期から将来に備える緩和ケア的アプローチも重要である。
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