Japanese
English
特集 サイコーシスとは何か—概念,病態生理,診断・治療における意義
サイコーシスの神経基盤とバイオロジカルマーカー—脳画像研究による知見
Neural Correlate and Biological Marker in Psychosis
笹林 大樹
1,2
,
鈴木 道雄
1,2
Daiki Sasabayashi
1,2
,
Michio Suzuki
1,2
1富山大学学術研究部医学系神経精神医学講座
2富山大学研究推進機構アイドリング脳科学研究センター
1Department of Neuropsychiatry, University of Toyama Graduate School of Medicine and Pharmaceutical Sciences, Toyama, Japan
2Research Center for Idling Brain Science, University of Toyama
キーワード:
精神病
,
psychosis
,
磁気共鳴画像
,
magnetic resonance imaging
,
MRI
,
神経基盤
,
neural correlate
,
バイオロジカルマーカー
,
biological marker
,
精神病発症危険状態
,
at-risk mental state
,
ARMS
Keyword:
精神病
,
psychosis
,
磁気共鳴画像
,
magnetic resonance imaging
,
MRI
,
神経基盤
,
neural correlate
,
バイオロジカルマーカー
,
biological marker
,
精神病発症危険状態
,
at-risk mental state
,
ARMS
pp.371-380
発行日 2021年3月15日
Published Date 2021/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206300
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抄録 精神疾患のディメンジョナルなアプローチへの注目とともに,サイコーシスを対象とした脳画像研究の報告は増えている。サイコーシスを構成する主な精神症状である思考形式障害,言語性幻聴,関係妄想,および自我障害の神経基盤として,言語領野や前頭前野など多様な脳領域の関与が指摘されているが,これらは局所的な独立成分ではなく,連続体として捉え得る。またサイコーシスへの早期介入研究によって,サイコーシス発症前後の縦断的脳変化や後にサイコーシスを発症したハイリスク症例におけるベースラインでの特徴的な脳形態所見などが見出されつつあり,サイコーシスの発症機序の解明やサイコーシスの発症予測に寄与し得るバイオロジカルマーカーの発見とその臨床応用への発展が期待される。
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