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特集 心身相関—精神と身体の関係はどこまで解明されたか
【心身相関の生物学】
オキシトシンによる自閉スペクトラム症中核症状治療薬の開発
Development of Therapeutic for the Core Symptom of Autism Spectrum Disorder by Oxytocin
山末 英典
1
Hidenori Yamasue
1
1浜松医科大学精神医学講座
1Department of Psychiatry, Hamamatsu University School of Medicine
キーワード:
オキシトシン
,
oxytocin
,
自閉スペクトラム症
,
autism spectrum disorder
,
ASD
,
社会行動
,
social behavior
,
神経ペプチド
,
neuropeptide
,
発達障害
,
developmental disorder
Keyword:
オキシトシン
,
oxytocin
,
自閉スペクトラム症
,
autism spectrum disorder
,
ASD
,
社会行動
,
social behavior
,
神経ペプチド
,
neuropeptide
,
発達障害
,
developmental disorder
pp.157-164
発行日 2026年2月15日
Published Date 2026/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810680020157
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抄録
自閉スペクトラム症(autism spectrum disorder:ASD)の中核症状で,表情や視線や声色あるいは言語を介して他者と双方向に交流することの障害である社会的コミュニケーションの障害に対する有効な治療法は確立されていない。筆者らは,愛着形成や社会行動の促進に作用を要するオキシトシンの投与によって,ASD中核症状に対する初の治療薬の開発を試みてきた。中核症状そのものの臨床評価に加えて,その特徴を反映する心理課題や課題遂行中の脳機能測定,そして対人場面における表情や声の特徴を客観的・定量的に評価することでオキシトシン経鼻剤のASD中核症状に対する有効性およびその神経生物学的メカニズムを示してきた。また,動物実験や血中分子測定を組み合わせることでもオキシトシンの治療効果発現機序についての知見を示してきた。本稿ではこれらの研究成果について概観し,今後の臨床応用に向けた課題を整理した。

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