増大号特集 精神科診療のエビデンス—国内外の重要ガイドライン解説
第9章 摂食障害
Eating disorders: recognition and treatment(NICE guideline, NG69)
宮脇 大
1
,
原田 朋子
1
Dai Miyawaki
1
,
Tomoko Harada
1
1大阪市立大学大学院医学研究科神経精神医学
1Department of Neuropsychiatry, Osaka City University Graduate School of Medicine, Osaka, Japan
pp.656-662
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405206089
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ガイドラインのポイント
・ガイドライン1)は全40ページで,推奨事項,背景,今後の研究への推奨で構成されている。表1にガイドラインの構成を示す。一方,概要,摂食障害の一般的特徴や疫学などを含む序論,ガイドラインの作成根拠を掲載した970ページに及ぶフルガイドライン2)もNICEホームページからダウンロード可能である。
・対象者は,精神科医やかかりつけ医(general practitioner:GP)など医療の専門家だけでなく,行政,教育および司法関係者を含めたサービス提供者,加えて患者本人や家族を対象とすると明記されている。ただし,まず登録しているGPで診察を受け,そこから紹介を受けてはじめて病院を受診できるというGP制度など,英国独自の公的医療制度下での使用を前提としている。
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