書評
—兼本浩祐,丸 栄一,小国弘量,池田昭夫,川合謙介 編—臨床てんかん学
大澤 真木子
1
1東京女子医科大学
pp.1027
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205287
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一言で言えば,素晴らしい書である! 国際的にも活躍中で著名な各分野のリーダーである5人の編集者〔兼本浩祐氏(精神医学),丸栄一氏(基礎医学),小国弘量氏(小児神経学),池田昭夫氏(神経内科学),川合謙介氏(脳神経外科学)〕による,臨床現場で役立つてんかんの百科事典のような本である。数多くの執筆者は,熱烈なてんかん学探究者であり,それぞれの分野で眼を輝かせながらそれぞれの視点でてんかんの真実に迫ろうと日々切磋琢磨しておられる。本文653頁,英文索引6頁,和文索引11頁,図228点 表116点より成る。
「第1章 歴史的展望」では欧米,日本,分類,外科治療の歴史が,「第2章 てんかんの疫学」では疫学調査の方法,成績,今後の方向が,「第3章 てんかんの病理学」では,海馬硬化,大脳異形成,てんかん原性脳腫瘍や周産期脳障害,脳動静脈奇形,海綿状血管腫など脳血管障害や先天代謝異常症が美しいカラーの図で説明されている。
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