書評
—酒井明夫,丹羽真一,松岡洋夫 監修 大塚耕太郎,加藤 寛,金 吉晴,松本和紀 編—災害時のメンタルヘルス
塩入 俊樹
1
1岐阜大大学院・精神病理学
pp.650
発行日 2016年7月15日
Published Date 2016/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405205205
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1995年1月17日の阪神・淡路大震災を契機として,災害時の「こころのケア」が本格的に行われたのは,2004年10月23日の新潟県中越地震である。当時,新潟大学に所属していた評者は,災害精神医学という未知の分野に飛び込み,今でも旧山古志村に定期的にお邪魔している。そういう経緯で,本書の書評という大役を命じられたものと思う。
本書を開いてまず驚いたのは,総勢73名という執筆者の多さである。災害精神医学という領域がクローズアップされてきているだけでなく,すべての執筆者が第一線の専門家であり,これほど多くの専門家が東日本大震災に関わっていることに,正直,感動を覚えた。
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