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特集 今後の産業精神保健の課題—近年の行政施策の動向をふまえて
中小企業におけるメンタルヘルス対策の現状と課題
Current Situations and Problems of Mental Health Measures in Small and Medium-Scale Enterprises
森口 次郎
1
Jiro MORIGUCHI
1
1一般財団法人京都工場保健会産業保健推進部
1Kyoto Industrial Health Association, Kyoto, Japan
キーワード:
Mental health
,
Occupational physician
,
Small and medium-scale enterprise
Keyword:
Mental health
,
Occupational physician
,
Small and medium-scale enterprise
pp.31-38
発行日 2015年1月15日
Published Date 2015/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204834
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中小企業の実態とそのメンタルヘルス対策の現状
1.中小企業の現状
中小企業基本法によれば,中小企業の基準は業種ごとに労働者数や資本金で決められており,従業員300人以下(卸売業・サービス業は100人以下,小売業は50人以下),または資本金3億円以下(卸売業は1億円以下,小売業・サービス業は5,000万円以下)の企業が中小企業とされている。また,従業員20人以下(商業・サービス業は5人以下)を小規模企業という。
総務省による2009年「経済センサス基礎調査」5)によれば,全国の民営事業所588万6,000事業所のうち,従業員50人未満規模の小規模事業所が全事業所数の97.0%,従業者数の60.7%を占め,従業員300人未満規模のいわゆる中小企業は全事業所数の99.6%,従業員数の86.1%を占めており,わが国の雇用や経済における中小企業の重要性が理解できる。
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