Japanese
English
研究と報告
拘禁状況において憑依状態を呈した2症例
Two Cases of Prison Psychosis with Delusion of Possession
村田 浩
1
,
糸井 孝吉
2
Yutaka Murata
1
,
Kohkichi Itoi
2
1佐賀医科大学精神医学教室
2城野医療刑務所
1Department of Psychiatry, Saga Medical School
2Johno Medical Prison
キーワード:
Prison psychosis
,
Possession
,
Shamanism
Keyword:
Prison psychosis
,
Possession
,
Shamanism
pp.279-284
発行日 1989年3月15日
Published Date 1989/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405204676
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抄録 最近私達は,憑依状態を呈した,拘禁反応の症例を2例経験したので報告し,その特徴について考察を加える。
症例1は,殺人を犯すという追い詰められた状況で発病しており,憑依状態は,困難な現実からの一時回避という傾向が,強く認められた。症例2は,幻聴による苦悶状態が長期間続いた後,突然憑依状態に移行した症例である。憑依状態は,葛藤状況を解消するための手段,という側面が強いと思われた。
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