Japanese
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展望
音楽と神経心理学—第1回
Music and Neuropsychology
渡辺 俊三
1
,
北條 敬
1
,
田崎 博一
1
,
佐藤 時治郎
1
Shunzo Watanabe
1
,
Kei Hojo
1
,
Hiroichi Tasaki
1
,
Tokijiro Sato
1
1弘前大学医学部神経精神医学教室
1Department of Neuropsychiatry, Hirosaki University School of Medicine
pp.1250-1258
発行日 1984年12月15日
Published Date 1984/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203861
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I.まえがき
言語と脳の問題は神経心理学の最も大きな潮流の一つであり,その研究量は膨大である。その中にあって音楽と脳の関係をみると,その歴史は失語症との関連の中で研究されたにすぎず,研究者の関心の度合はそれほど大きいものであったとはいえない。
音楽も言語も聴覚的,視覚的に受容され,運動系を介して表出されるが,その交流する内容,聞き手にとっての正確度,解釈の幅は異なる。このように音楽と言語は,ある種の類似点とある種の相違点を有しており,神経心理学の興味ある課題といえよう。ここでは音楽と神経心理学について述べてみたい。
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