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古典紹介
—Marie, P.—「失語症の問題に関する再吟味」—第1論文:左第3前頭回は言語機能に何ら特別の役割を果たしていない—第1回
Révision de la Question de I'Aphasie--I. La troisième circonvolution frontale gauche ne joue aucun role spéciale dans la fonction du langage [Semaine Medicale, du 23 Mai 1906, Masson S.A., Paris]
岡部 春枝
1
,
大橋 博司
2
Harue Okabé
1
,
Hiroshi Ohashi
2
1朝日生命名古屋診査室
2京都大学医学部精神医学教室
1Section des Examens Médicaux, Société Asahi d'Assurance sur Ia Vie
2Clinique de Psychiatrie, Faculté de Medécine, Université de Kyoto
pp.659-666
発行日 1984年6月15日
Published Date 1984/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203781
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10年前にBicêtrの病棟部長になって以来,わたしは目に触れるすべての失語症患者を体系的に,入念に検査し,その数は約100例に及んだ。また失語症の50例以上にのぼる剖検の機会に恵まれた。これらの数をあげるのは,ただわたしがいま軽々しく失語症の大問題を取り上げるのではないことを示すためである。この問題に関して,この長い研究期間中,わたしは自分から公表しようと思ったことは一度もない。さらに十分な資料に裏付けられるのを常に待っていたからである。
検査に応じてくれた患者の最初の数人を診るとすぐに,わたしは事実と現在支配的な理論との不一致を強く感じた。その後この不一致は増大するいっぽうであった。わたしがここで論じたいのは,この不一致を明らかにすることである。
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