Japanese
English
研究と報告
IgE高値,高ミオグロビン血症,髄液中HVAの変動を伴ったSyndrome malinの1例
A Case of Syndrome Malin with High Serum Level of IgE and Myoglobin, and Alteration of HVA Concentration in CSF
平井 康夫
1
Yasuo Hirai
1
1国立国府台病院精神科
1Department of Psychiary, National Kohnodai Hospital
キーワード:
Syndrome malin
,
IgE
,
Myoglobinemia
,
HVA
,
5 HIAA
Keyword:
Syndrome malin
,
IgE
,
Myoglobinemia
,
HVA
,
5 HIAA
pp.627-632
発行日 1984年6月15日
Published Date 1984/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203774
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抄録 高熱,錐体外路症状,自律神経症状などを呈し,syndrome malinと診断された1例について,以下のように検討と考察を加えた。
1)本例でみられた高ミオグロビン血症とCPKの高値は,rhabdomyolysisの存在を示唆すると考えられる。そこでrhabdomyolysisの生じる原因について考察した。
2)病態に関しては諸説があるが,最近IgE高値の症例が報告され,アレルギー機序との関連が示唆された。本例もIgE高値であり,特異抗体の検出が病態との関連を論じる上で重要である。
3)従来syndrome malin経過中には遷延した抗ドーパミン作用の存在する可能性が示唆されていたが,本例の髄液中HVA,5HIAAの推移や,他文献におけるプロラクチン値の推移からみて,その可能性は低いと推測した。
4)治療には,尿量のチェックと十分な補液が特に重要であると思われた。
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