Japanese
English
短報
シメチジン使用時に一過性に精神障害がみられた3例
Three Cases of Mental Disturbances associated with Cimetidine Treatment
石郷岡 純
1
,
若田部 博文
1
,
三浦 貞則
1
Jun Ishigooka
1
,
Hirobumi Wakatabe
1
,
Sadanori Miura
1
1北里大学医学部精神科
1Department of Psychiatry, Kitasato University School of Medicine
pp.1127-1130
発行日 1983年10月15日
Published Date 1983/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203663
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I.はじめに
シメチジンは図1に示すごとくヒスタミンに類似した構造をもち,強力なH2受容体遮断作用を示す。臨床的には上部消化管出血,胃酸の過剰分泌に対し,従来の治療薬にはない画期的な作用を有するため,最近急速に使用され始めた薬物である。しかし,わが国では臨床導入が遅れたためかその副作用に関する情報が少なく,とくに重篤な精神障害発生の報告はない。われわれはシメチジン使用中に意識障害を基底にもつ精神障害を示し,その関与が強く疑われた3例を経験したので報告する。
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