Japanese
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古典紹介
—Julius Raecke—既決囚におけるヒステリー性昏迷
--Julius Raecke--Hysterischer Stupor bei Strafgefangenen
柴田 洋子
1
Yoko Shibata
1
1東邦大学医学部精神神経科
1Dept. of Psychiatry, Toho Univ. School of Medicine
pp.93-102
発行日 1983年1月15日
Published Date 1983/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203534
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I.緒言
前回のZeitschriftで,ヒステリーもうろう状態の5例が記述されたが,その中にGanserのでまかせ応答の症状がある。このうち検査拘禁が問題になった3例の場合,時々の昏迷を思わせるような経過がみられる。
これに関連して今回既決囚の完全なヒステリー性昏迷の事例を報告するが,その病像の知見は臨床上意味があると思われる。一方では1日以内の軽い昏迷はGanserもうろう状態と全く同じように虚偽の疑いを起こさせ,他方では長期にわたる(昏迷の)重症型はややもすれば予後不良の精神病と混同される。
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