Japanese
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特集 Ⅰ.社会精神医学と機能性精神病
神経症性うつ病と精神病性うつ病—その再評価
Neurotic and Psychotic Depression: A re-evaluation
G. L. クラーマン
1,2
G. L. Klerman
1,2
1ハーバード大学
2マサチューセッツ総合病院精神科
2Psychiatry, Psychiatric Service, Bulfinch 3, Massachusetts General Hospital
pp.1107-1120
発行日 1981年11月15日
Published Date 1981/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203335
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Ⅰ.序文
このシンポジウムでなされる科学的講演は,機能性精神病についての疫学および社会精神医学に関するものである。私がこの論文で述べたいことは,この全体的なトピックのうちで,感情病の一例としての精神病性および神経症性うつ病の診断,分類および疫学に関する最近のアメリカ合衆国における傾向についてである。感情病の疫学および社会精神医学に関する最近のアメリカ合衆国における傾向について理解するためには,その歴史的および概念的背景について,いくらか言及した方がよいと考える。
アメリカ合衆国における精神医学的疫学は,最近著しい変化と激動の時期を迎えている。中でも感情病の疫学は,社会精神医学からだけでなく,生物学的精神医学,特に遺伝学や精神薬理学さらに精神病理学,診断,分類に関する実験的および精神測定的研究からも強い影響を受けている。
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