Japanese
English
研究と報告
抗てんかん剤Acetazolamideの混合唾液中の濃度
The Concentration of an Anticonvulsant Acetazolamide in Saliva
畑田 尚哉
1
,
東 均
2
,
乾 正
2
Naoya Hatada
1
,
Hitoshi Azuma
2
,
Masashi Inui
2
1大阪府立金剛コロニー臨床検査室
2大阪大学医学部精神医学教室
1Clinical Laboratory, Kongo Colony, Osaka
2Department of Neuropsychiatry, Osaka University Medical School
キーワード:
Acetazolamide
,
Concentration
,
Saliva
,
Plasma
,
Plasma water
Keyword:
Acetazolamide
,
Concentration
,
Saliva
,
Plasma
,
Plasma water
pp.809-814
発行日 1981年8月15日
Published Date 1981/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203293
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抄録 生体内で薬理活性をもっているのは血漿中に遊離して存在する蛋白非結合型薬物であると考えられている。抗てんかん剤の場合も最近は血漿中の総濃度よりも非結合型濃度が重視されるようになった。この非結合型濃度をその唾液中濃度を測定することにより簡単に知ることのできる薬物がある。たとえばdiphenylhydantoinがそれである。
われわれはpH-changing法によりacetazolamideの体液中濃度を測定しているが今回はその唾液中濃度を定量し,これと血漿中総濃度,血漿水中濃度(非結合型濃度)との関係を検討した。
Acetazolamideの混合唾液中の濃度と血漿中の非結合型濃度との間には高い相関(直線回帰式Y=0.948X+0.026,相関係数r=0.932)がみとめられた。
したがってacetazolamideの抗てんかん剤としての治療有効濃度を論ずる場合にも唾液中濃度をもってその指標とみなし得ると考えられる。
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