Japanese
English
研究と報告
パーキンソン病の精神医学的研究(Ⅲ)—現象学的人間学の試み
Psychiatric Study of the Parkinson's Disease (Ⅲ): Phenomenological and anthropological study
山田 幸彦
1,2
,
小川 俊樹
1,3
,
飯塚 礼二
1
Yukihiko Yamada
1,2
,
Toshiki Ogawa
1,3
,
Reiji Iizuka
1
1順天堂大学医学部精神医学教室
2朝霞病院
3茨城大学保健センター
1Dept. of Psychiatry, Juntendo University School of Medicine
2Asaka Hospital
3Univ. Health Center, Ibaraki University
キーワード:
Parkinson's disease
,
Phenomenology
,
Anthropology
Keyword:
Parkinson's disease
,
Phenomenology
,
Anthropology
pp.927-935
発行日 1980年9月15日
Published Date 1980/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203147
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抄録 種々の精神症状を前景とするパーキソン病患者の病態構造を,各例の空間性という視点から解明すべく努めた。
1)神経症では,水平空間の閉塞と天地空間での能動可能性が見られ,2)抑うつ状態では,更に,天地空間の閉塞を加える,3)欲動減弱に至り空間は不分明化してゆき,4)嗜癖では,身体が自己にとっての障壁としてあらわれ,空間はそこに限定される。
そして,これらの状態の基礎に共通して流れるものとして,"まどろみ"(hypoarousal)の存在が考えられ,その構成要件として感覚遮断的状況が推量された。
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