Japanese
English
研究と報告
両側聴神経腫瘍例にみられた筋活動を伴うREM期
REM Sleep without Atonia in a Case of Bilateral Acoustic Tumor
磯野 五郎
1
,
石井 弘一
2
,
柴田 嘉之
3
,
星 昭輝
4
Goro Isono
1
,
Koichi Ishii
2
,
Yoshiyuki Shibata
3
,
Akiteru Hoshi
4
1大泉病院
2国立埼玉病院精神科
3国立埼玉病院脳外科
4慶応義塾大学精神神経科
1Oizumi Mental Hospital
2Dept. of Psychiatry, National Saitama Hospital
3Dept. of Neurosurgery, National Saitama Hospital
4Dept. of Neuropsychiatry, Keio Univ. School of Medicine
pp.1221-1228
発行日 1979年11月15日
Published Date 1979/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203017
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I.はじめに
いわゆる筋活動を伴うREM期は,これまでにも動物実験3,6,7)をはじめとして様々な疾患で観察され報告されている。それらの疾患のうち主なものは,慢性のアルコールや薬物中毒2,15〜18,20),ナルコレプシー5,9,13),本態性パーキンソン病10),脳幹の腫瘍例1)などである。本邦では,これらのうち後二者についての報告はないようである。
今回,われわれはてんかんとして治療していたvon Recklinghausen病に両側の聴神経腫瘍を合併した例で,終夜睡眠ポリグラム上筋活動を伴うREM期20)を呈した1例を経験した。そこで,この特異なポリグラムを呈する状態を,これまでに報告された動物実験や種々の疾患におけるものと比較検討したので報告する。
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