特集 ここまで進化した補聴器と人工内耳診療
人工内耳の最新情報
両側人工内耳と両耳聴効果
安岡 公美子
1
Kumiko Yasuoka
1
1日野記念病院耳鼻咽喉科
キーワード:
人工内耳
,
両側人工内耳
,
両耳聴効果
,
binaural hearing
Keyword:
人工内耳
,
両側人工内耳
,
両耳聴効果
,
binaural hearing
pp.193-197
発行日 2022年2月1日
Published Date 2022/2/1
DOI https://doi.org/10.24479/ohns.0000000047
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はじめに
日本耳鼻咽喉科学会が示す人工内耳適応基準が,小児は2014年1),成人は2017年2)に現在の適応基準に改定されて,小児・成人ともに「両耳聴の実現のため人工内耳の両耳装用が有用な場合にはこれを否定しない」の一文が追加された(表1)。それ以降,両側人工内耳症例は小児を中心に増加しており,日本耳鼻咽喉科学会乳幼児委員会が行った人工内耳実態調査でも,7歳未満の小児における両側人工内耳症例は2012年には10.6%(34/321名)であったが,2014年には24.3%(113/465名)と報告されている。それから8年が経過した現在では,更に両側人工内耳症例は増加していると予測される。
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