Japanese
English
研究と報告
てんかん患者と職業
Occupational Problems in Epilepsy
福島 裕
1
,
北條 敬
1
Yutaka Fukushima
1
,
Kei Hojo
1
1弘前大学医学部神経精神医学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, Hirosaki Univ. School of Medicine
pp.261-268
発行日 1979年3月15日
Published Date 1979/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202905
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.はじめに
欧米においては,すでにてんかん患者に対する組織的なリハビリテーションが進められ,その成果が報告されている1,2,6,7)。ひるがえって,わが国の現状をみると,これまでにいくつかの調査や研究10〜12,14)がてんかん患者の職業の実態や社会適応状況を報告してはいるが,これら患者に対するリハビリテーションについての論考はない。
著者3)は,さきに,てんかん患者の社会適応状況をその結婚生活の面から検討し,そのなかで男子患者の場合,結婚には有職であることが密接に関係することを示した。勿論,このことはてんかん患者に限らず,非てんかん者ないしは健康者においてもいえることであろう。そして,一般に,職業の問題はより基本的に個人の社会適応状況を示す指標であると考えてよいであろう。そこで,今回,われわれはてんかん患者の職業面の問題を取り上げ,そこに見出される問題点の解明を試みるとともに,さらに,てんかん患者におけるリハビリテーションに関して考察を加えた。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.