Japanese
English
研究と報告
山口県下I島における精神分裂病者の精神医学的,社会医学的調査
A Psychiatric and Sociomedical Study on Schizophrenics in an Isolated Island in Yamaguchi Prefecture
柴田 洋子
1
,
金子 耕三
1
,
加藤 能男
1
,
青木 勇人
1
,
尾作 克彦
1
,
松本 誓子
1
,
加藤 佑子
1
,
原田 弘二
1
,
村田 穰也
2
Yōko Shibata
1
,
Kōzō Kaneko
1
,
Yoshio Katō
1
,
Isamu Aoki
1
,
Katsuhiko Osaku
1
,
Chikako Matsumoto
1
,
Yūko Katō
1
,
Kōji Harada
1
,
Jōya Murata
2
1東邦大学医学部神経精神科教室
2西城病院神経精神科
1Dept. of Neuropsychiatry, School of Medicine, Toho University
2Dept. of Neuropsychiatry, Seijo Hospital
pp.843-852
発行日 1978年8月15日
Published Date 1978/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202802
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Ⅰ.緒言
精神分裂病の地域的発現頻度,血族結婚と関連した遺伝生物学的見地からの研究,また地域社会における生活状況などに関する精神医学的研究は,特定地域の一斉調査によって古くから行なわれている。著名なものとしてはBrugger8),Strömgren(1928年),そしてわが国では内村,秋元ら1,7,20)のものなどがある。
当教室においても,昭和31年以来,埼玉県下の2地区3),茨城県U島4),千葉県下の2地区5),八丈島2),山口県Y島6,18)などにおいて精神医学的調査を行ない,その結果を報告してきた。今回は,前記Y島と僅か10数kmの近距離の同一洋上にあり,共に離島で環境,風土が類似しているにもかかわらず,精神医学的見地から差異が想定されたI島を対象として調査を行なった。本稿ではとくにI島における分裂病の問題を取り上げ,Y島ならびに当教室における過去の調査結果との比較検討を行なうこととする。
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