Japanese
English
研究と報告
民俗踊“鶏舞”の自動化,習慣化のみられた1症例
A Case with Automatism and Habituation of an Archaic Folk Dance "Keibai"
三田 俊夫
1
,
柳沢 正博
1
,
岡本 康太郎
1
,
酒井 明夫
1
,
岡本 芳文
1
,
三條 昭二
1
,
切替 辰哉
1
Toshio Mita
1
,
Masahiro Yanagisawa
1
,
Kotaro Okamoto
1
,
Akio Sakai
1
,
Yoshifumi Okamoto
1
,
Shōji Sanjyō
1
,
Tatsuya Kirikae
1
1岩手医科大学神経精神科学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, Iwate Medical University
pp.627-631
発行日 1978年6月15日
Published Date 1978/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202776
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(1)症例は農耕を職業とした58歳の女性である。その病像は肉親,親方夫婦,弟の葬送,年回忌,干蘭盆を契機に不安・苦悩状態が急速に深まり,夢幻状態に移行し,引き続き民俗伝承である“鶏舞”(一種の念仏踊り)が現われる一連の表現形式を有し,それが自動化と習慣化を示した。
(2)著者はその病像を若干の考察の中で,原始意志的反応形式に求め,かつその病理構造を文化精神医学的に日本の古来の農耕民の心性と現代社会の精神的文化落差に求めた。
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