動き
第18回日本神経化学会から
仮屋 哲彦
1
,
中河原 通夫
1
Tetsuhiko Kariya
1
,
Michio Nakagawara
1
1東京医科歯科大学神経精神医学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, Tokyo Medical and Dental University School of Medicine
pp.449-454
発行日 1976年4月15日
Published Date 1976/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202474
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第18回日本神経化学会が,東京大学医学部脳研(世話人代表:黒川正則氏)のお世話で,昭和50年11月13日午後から15日にかけて,日本都市センターホールにおいて開かれた。400人近くの参加者があり,盛会で,一部の会員は椅子に坐れず,立って演題を聞かなければならない時もあるほどであった。採用演題は47題であり,この学会の特徴である活潑な討論が生かされるように,口演時間は1題につき10分または5分,討論時間は各10分で2日半にわたり1会場で報告が行なわれた。なお,例年のように学会前に詳細な抄録集が配布されていることも討論の助けとなっている。今回は特にシンポジウムは組まれなかったが,討論が充分に行なわれるために,演題が大体関連分野にまとめられており,各座長の司会で関連演題の総合討論なども行なわれたりして終始活溌な討論がみられた。
第1日目は,主に脳内amineの研究のうち,精神医学と関連の深い演題についての発表が,2日目の午前中はアミノ酸や蛋白質について,午後からは脳内amineの研究のうち,基礎的な演題について,3日目は脂質やcyclic nucleotidesその他に関する研究が発表された。ここでは全体について概観しながら,精神医学と関係の深い演題を中心に紹介したいと思う。
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