Japanese
English
研究と報告
向精神薬療法中の精神神経疾患者の皮膚科的所見
Dermatological Findings on Neuro-psychiatric Patients during Psychopharmacotherapy
小椋 力
1
,
古賀 五之
1
,
赤松 哲夫
1
,
久田 研二
1
,
上田 肇
1
,
大熊 輝雄
1
,
島雄 周平
2
,
三原 基之
2
,
井上 多栄子
2
,
阿曽 三樹
2
,
土江 春隆
3
,
久葉 周作
3
Chikara Ogura
1
,
Itsuyuki Koga
1
,
Tetsuo Akamatsu
1
,
Kenji Kuda
1
,
Hajime Ueta
1
,
Teruo Okuma
1
,
Syuhei Shimao
2
,
Motoyuki Mihara
2
,
Taeko Inoue
2
,
Miki Aso
2
,
Harutaka Tsuchie
3
,
Shyusaku Kuba
3
1鳥取大学医学部神経精神医学教室
2鳥取大学医学部皮膚科学教室
3安来第一病院
1Dept. of Neuro-Psychiatry, Tottori Univ. School of Med.
2Dept. of Dermatology, Tottori Unlv. School of Med.
3Yasugi Daiichi Hospital
pp.67-76
発行日 1976年1月15日
Published Date 1976/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202432
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I.はじめに
各種の向精神薬が開発されるにつれて,薬物療法は精神科領域で広く行なわれるようになったが,それとともに向精神薬の副作用も数多く報告され,副作用は治療上重要な問題となってきている。そのうち錐体外路症状,けいれん発作,精神症状などの中枢神経系への影響,自律神経系への影響,肝障害(Wertherら34),1957;Bloomら4),1965;大熊ら28,29)1968;1969),造血系障害,心血管系障害(Courvoisierら8),1953;Kupatz17),1959),突然死などが知られており,さらに最近,眼に及ぼす影響(Bockら5),1963;本多ら14),1973;大熊ら30),1975;小椋ら27),1975),tardive dyskinesia(Sigward33),1954),悪性症状群(Bourgeoisら6),1971)なども注目されてきている。
しかしこれらの副作用と服用した向精神薬との関係は必ずしも十分に明らかではなく,副作用出現の相互関係などはほとんど明確にされていない。
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