Japanese
English
研究と報告
皮質盲よりの回復過程で種々の視覚失認を呈した1例
A Case of Visual Agnosias as Sequelae of Cortical Blindness
野上 芳美
1
,
轟 俊一
1
,
佐藤 公典
2
Yoshimi Nogami
1
,
Shunichi Todoroki
1
,
Kiminori Sato
2
1日本大学医学部精神神経科教室
2日本大学医学部脳神経外科学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, Nihon Univ. School of Medicine
2Dept. of Neurosurgery, Nihon Univ. School of Medicine
pp.257-263
発行日 1974年3月15日
Published Date 1974/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202153
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67歳右利き男子で脳血管性障害により皮質盲を生じ,その回復後にいわゆる物体失認,相貌失認,純粋失読,色彩失認などを呈した症例を記載した。この症例の皮質盲からの回復の経過を観察すると,PötzlやGloningらの指摘するごとく,失明に次いでobscurationの時期があり,さらに脳性弱視の時期を経過することが確かめられた。また,Anton症状群,いわゆる物体失認をめぐる問題その他について若干の考察を加えた。
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