Japanese
English
研究と報告
各種精神症状,とくに人格水準低下を示した遺伝性球状赤血球症の1例
Personality Disorders in a case of Hereditary Spherocytosis
藤田 孝司
1
,
藤田 秀樹
1
,
横井 晋
1
Takashi Fujita
1
,
Hideki Fujita
1
,
Susumu Yokoi
1
1群馬大学医学部神経精神医学教室
1Dept. of Neuropsychiatry, Gunma Univ. School of Med.
pp.719-725
発行日 1973年7月15日
Published Date 1973/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405202043
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
I.はじめに
遺伝性球状赤血球症は,Minkowski, O1)が記載して以来多くの症例報告がみられるが,精神神経症状についてはあまり述べられていない。
わずかにGänsslenら2)が種々の奇型や発育異常を伴うことを示唆し,分裂病および躁うつ病と合併した症例があったと報告している。われわれは,遺伝性球状赤血球症患者が溶血性黄疸をくり返すうちに,寡黙状態や多幸状態を示しながら人格水準低下をきたしたので,その臨床所見の詳細と人格水準低下といわれる精神症状について報告する。
Copyright © 1973, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.