Japanese
English
研究と報告
“精神分裂病”の診断名で入院している高齢の患者—遅発分裂病に関する一考察
Die als "Schizophrener" stationierten Kranken des höheren Lebensalters: Ein Beitrag zum Problem von Spätschizophrenie
杉本 直人
1
,
星 融
1
,
森崎 郁夫
1
,
高橋 隆夫
1
,
平林 幹司
1
,
天野 宏一
1
,
赤座 叡
2
,
水野 隆正
3
,
関谷 重道
4
,
三輪 登久
5
,
四十塚 竜雄
6
,
貝谷 久宣
7
,
村本 幸栄
8
1岐阜大学医学部神経精神科
2慈恵中央病院
3大湫病院
4不破関病院
5美濃加茂病院
6犬山病院
7聖十字病院
8岐阜精神病院
pp.313-319
発行日 1970年4月15日
Published Date 1970/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201601
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精神分裂病という診断名で入院している60歳以上の患者を中心として考察した。その結果
1)現在状態像に大きな差があり,一方では知的な障害が強く,その状態は分裂病性痴呆(Verblödung)とは考えられず,荒廃化していると形容した方が適切と思われる一群の患者があり,他方では分裂病痴呆としてわれわれのもつイメージに相応する患者群があった。
2)この両者の相違は,原因として分裂病を根底に考えるよりも,調査時の病像,初発年齢,経過年数などの条件を考えるとき,分裂病以外の疾患によって惹起されると考える方が適切であるとわれわれは結論した。
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