Japanese
English
研究と報告
高齢の分裂病患者におけるPraecoxgefühlについて—Praecoxgefühl成立の背景に関する一考察
Das Praecoxgefuhl bei Schizophrenen im höheren Lebensalter
杉本 直人
1
,
赤座 叡
1
,
関谷 重道
1
,
四十塚 竜雄
1
,
天野 宏一
1
Naoto Sugimoto
1
,
Satoru Akaza
1
,
Shigemichi Sekiya
1
,
Tatsuo Shijuzuka
1
,
Koichi Amano
1
1岐阜大学医学部神経精神科
1aus der Nerven-und Psychiatrischenklinik der Uiversität Gifu
pp.237-243
発行日 1972年3月15日
Published Date 1972/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201865
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
われわれは分裂病と診断されている高齢の患者において,彼らが状態像に大きな相違を示していたことを知り,彼らの分裂病という診断を疑うことから出発し考察を進めた。
高齢者では縦断的な観察によって分裂病を診断しあるいは確認することが困難であるという条件がそろっているため,横断的な観察によらなければならず,ここで分裂病診断の有力な決め手の一つであるP. G. の問題を論じた。
高齢者ではP. G. の感得されえた症例は少なかったという事実を確認するとともに,高齢者では分裂病の診断あるいは確認が困難であることをのべた。
分裂病以外の患者においてP. G. の感得された症例を根拠とし,P. G. は分裂病にのみかかわるものでないことを論じた。
Copyright © 1972, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.