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特集 宗教と精神医学
第63回日本精神神経学会総会シンポジウ厶
精神療法の治療目的に影響を与える宗教的背景について
Religious Aspects Concerning with Aim of Psychotherapy
浅田 成也
1
S. Asada
1
1広島大学医学部神経精神医学教室
1Dept. of Neur. and Psychiat., School of Med., Hiroshima University
pp.925-928
発行日 1966年11月15日
Published Date 1966/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201100
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I.はしがき
宗教について哲学辞典を見ると,「一般に人が超人間的な威力を認めてこれに対する畏怖および信頼の情を感じ,また犠牲を捧げ祈願礼拝し……一面には主観的な心的生活として,他面には客観的な社会的現象として現われる……」とある。
これによつても,宗教そのものの定義が漢然としているといわざるをえないが,標題の宗教的背景というのは私の知るかぎりのキリスト教と根本仏教とにかぎることにする。そしてキリスト教は,主として新・旧約聖書,根本仏教は,主として北伝の漢訳の四つの阿含経と南伝の大蔵経について紹介されたものによることにした。
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