Japanese
English
展望
訴訟能力に関する精神医学的見解
Psychiatrische Anschauungen über Prozessfähigkeit und Verhandlungsfähigkeit
中田 修
1
O. Nakata
1
1東京医科歯科大学犯罪心理学研究室
1Aus der kriminalpsychologischen Abteilung, Institut für die gesamte gerichtliche Medizin, Tokyo Ika-Schika Univ.
pp.625-633
発行日 1966年8月15日
Published Date 1966/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405201046
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I.はしがき
筆者はさきに「拘禁反応と訴訟能力」という論文22)を本誌に発表し,訴訟能力の法的概念,訴訟能力に関する司法精神医学的見解などについてもごく簡単にふれた。その後,本誌の編集部から表題のような展望を行なつてほしいという希望があり,しかも刑事のみならず民事における訴訟能力にも言及してほしいといわれた。一応それを承諾したものの,いろいろと多忙なためと,筆者の努力のたりないために,十分に満足のいくような展望を行なうことはむずかしい。しかし,精神医学の広い領域のなかで司法精神医学的な関心や研究が比較的乏しいように思われるので,筆者のささやかな論述がこのような欠陥をおぎなうのに多少とも寄与するところがあればと思い,あえて筆をとることにした。なお,刑事上の訴訟能力に関しては筆者の上記の論文と内容的に重複するところがあると思われるが,その点はご了承いただきたい。
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