Japanese
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研究と報告
新抗けいれん剤3-Ethoxycarbony1-5,5-Diphenylhydantoinの臨床経験
Clinical Fxperiences of New Anti-Convulsants, 3-ethocabonyl-5, 51diphenylhydantoin
佐野 新
1
,
長谷川 和夫
1
,
松村 幸司
1
,
高橋 義人
1
S. Sano
1
,
K. Hasegawa
1
,
K. Matsumura
1
,
Y. Takahashi
1
1東京慈恵会医科大学精神神経科教室
1Dept. of Neuropsychiat., Tokyo Jikeikai Medical univ.
pp.1087-1092
発行日 1965年12月15日
Published Date 1965/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200942
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I.はしがき
こんにち,抗けいれん薬としてもつとも広く使用されている薬物はphenobarbital(Luminal)と5,5-diphenylhydantoin(Aleviatin)である。とくに後者は1938年にMerrittらによつて開発されたすぐれた抗てんかん薬としてゆるがぬ定評があるが,それでもなお発疹・めまい・複視・歩行失調・眼振のほかに,長期間の連用によつて歯肉増殖,体毛増生などの副作用が認められ,とかく治療の妨げともなりやすく,その改良が強く望まれていた。
このため,いつそう副作用の少ない,そしてさらに強力な抗てんかん薬の開発がこころみられ,多数のhydantoin誘導体がスクリーニングされたが,そのなかでも5,5-diphenylhydatoinの3Nの位置をethoxycarbonyl基で置換した3-ethoxycarbonyl-5,5-diphenylhydantoinが強力な抗てんかん作用を保持しながら副作用が少ないという特徴を有していることが認められてきた。
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