Japanese
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資料
壱岐の島における飲酒行動について
Drinking Behabior in Iki Island
挾間 秀文
1
,
梅末 正男
1
,
出田 哲也
1
,
向井 彬
2
,
一木 子和
2
H. Hazama
1
,
M. Umesue
1
,
T. Ideta
1
,
A. Mukai
2
,
S. Ichiki
2
1九州大学医学部神経精神医学教室
2国立肥前療養所
1Dept. of Neuropsychiatry, Faculty of Medicine, Kyushu University
2Hizen National Hospital
pp.477-483
発行日 1965年5月15日
Published Date 1965/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200857
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I.はじめに
飲酒態度あるいは飲酒に対する考え方は個人的な諸要因によつて決定されるばかりでなく,社会的ないろいろな要因に影響される。時代的にみても現代では,前近代的なfolk societyにおけるよりも飲酒はより広汎なものになつているし,多くの飲酒が「外」でなされ,集団儀礼的なものから,より個人社交的となつている。住民の都市化は人口の集中化とともに飲酒者の集中化を意味しており,工業化された労働はその機械的条件がますます強化され,個人の欲求不満やmaladjustmentをきたしやすくさせ,疲労や社交のための飲酒行動を複雑にしている。
われわれはこれまでに,このような社会文化的条件が飲酒行動や習慣におよぼす影響について知るためにいろいろな調査をおこなつてきたが,このたびは特殊な地域社会として長崎県壱岐の島住民を対象として飲酒行動に関する調査をおこない,その離島における特殊性について考察したい。
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