研究と報告
精神分裂病に対するTrimeprazine(6549 R. P.)の使用経験
高臣 武史
1
,
市場 和男
1
,
吉岡 真二
1
,
新井 俊一
1
,
稲村 俊雄
1
1都立松沢病院
pp.415-419
発行日 1961年5月15日
Published Date 1961/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405200331
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Ⅰ.まえがき
最近数年間,精神科領域における薬物療法の急激な発達と並行して,新しい薬物,とくにPhenothiazine系化合物の進出は目ざましいものがある。
松沢病院においても,これら薬物の使用により,精神病者の治療,看護に著しい変化をもたらした。しかし,種々の薬物を使用しても,今日なお,病像の変化の認められないものも決して少なくない。これはとくに陳旧例に多く,今日なお新しい治療薬が期待されるゆえんである。今回私たちは,アリメジンを使用して,興味ある経験をえたので報告する。
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