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Seishin Igaku Volume 56, Issue 3 （March 2014）

精神医学 56巻3号（2014年3月発行）

Japanese English

資料

日本人におけるノルアドレナリントランスポーター遺伝子多型と人格特性の関連研究 Association between Norepinephrine Transporter Gene Polymorphisms and Personality Trait in Japanese 成田心 ¹ , 岩橋和彦 ^1,2 , 永堀健太 ¹ , 沼尻真貴 ¹ , 吉原英児 ¹ , 大谷伸代 ³ , 石郷岡純 ⁴ Shin NARITA ¹ , Kazuhiko IWAHASHI ^1,2 , Kenta NAGAHORI ¹ , Maki NUMAJIRI ¹ , Eiji YOSHIHARA ¹ , Nobuyo OHTANI ³ , Jun ISHIGOOKA ⁴ ¹麻布大学環境保健学研究科環境保健科学専攻生体機能学分野 ²麻布大学健康管理センター ³麻布大学獣医学部動物応用科学科介在動物学研究室 ⁴東京女子医科大学神経精神科 ¹Laboratory of Neurophysiology, the Graduate School of Environmental Health Sciences, Azabu University, Sagamihara, Japan ²Health Administration Center, Azabu University ³Department of Animal Science and Biotechnology, Azabu University School of Veterinary Science ⁴Department of Neuropsychiatry, Tokyo Women's Medical University キーワード： Norepinephrine transporter gene polymorphisms , Personality , NEO-FFI Keyword: Norepinephrine transporter gene polymorphisms , Personality , NEO-FFI pp.229-235

発行日 2014年3月15日 Published Date 2014/3/15

DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405102675

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抄録

　抗うつ薬の一種であるセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)は，そのターゲット部位の1つであるノルアドレナリントランスポーター(NET)に作用し精神症状を安定させる効果がある。このことから，NETがパーソナリティに影響する可能性が考えられる。インフォームド・コンセントの得られた健常者201人のDNAを対象にNET遺伝子の2多型を判定し，対象者にNEO-FFIを実施して，NET遺伝子多型がパーソナリティに関与しているか検討した。－182T/C多型において，全体で開放性(O)，男性で外向性(E)に有意差が認められた。さらに，1287G/A多型において，男性で神経症傾向(N)に有意差が認められた。よって，NET遺伝子多型がパーソナリティに関与している可能性が示唆された。