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特集 Assertive Community Treatment(ACT)は日本の地域精神医療の柱になれるか?
日本におけるACTの実施状況
The Implementation Situation Concerning Assertive Community Treatment in Japan
西尾 雅明
1
Masaaki NISHINO
1
1東北福祉大学
1Tohoku Fukushi University, Sendai, Japan
キーワード:
Assertive community treatment
,
Japan
,
Implementation
Keyword:
Assertive community treatment
,
Japan
,
Implementation
pp.1157-1164
発行日 2008年12月15日
Published Date 2008/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405101327
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はじめに
国立精神・神経センター精神保健研究所でのパイロット・スタディ(ACT-J)が始まって間もなく,厚生労働省のモデル事業案としてACTが取り上げられて以来,全国各地で関連するシンポジウムや講演会が開かれ,ACTは「日本の精神医療の救世主になるのではないか?」と一躍脚光を浴びることになった。その意味や真偽はさておき,当時から,それは一時的なブームであって,そのような気運は決して長続きしないとの見方が多かったのも事実である。しかし,ACTを志向するプログラムが全国各地でみられるようになり,かかわっている人たちの交流を兼ねた研修会も毎年開催されるようになった。2008年には複数の医学雑誌がACTの特集を組むなど,日本のACTは静かに,着実に根を下ろしつつあるように思われる。本稿では,日本でのACTの試行的な取り組みの経緯から,最近の全国の状況を俯瞰しつつ,普及にあたっての課題について考察を試みたいと思う。
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